光陰矢の如しとはよく言ったもので、筆者は20世紀前半に生を受けてより、
もはや人生落莫の秋にさしかかってしまった。
そこで混沌とした20世紀に生きた証拠として何か残しておきたいと思っていたが、
執筆した冊子の第二弾として(実質的には第四弾)、
2000年の初頭に「西洋音楽の歴史」という80頁ほどの冊子を、
また、2003年秋には「ヴァイオリンとヴァイオリン音楽」という200頁ほどの冊子を
上梓することが出来た。
しかし、人生、これからが生き様を示すときであり、まだ私に残された時間がある限り、
生涯教育といえば聞こえはよいが、実質はぼけ防止の為に何かを考えていきたいと思っている。
今のところ頭の中にあるのは、やはり音楽である。上記の執筆した冊子は歴史および理論であるが、
音楽は理論だけでなく、如何に人の心に情緒をもって訴えかけることが出来るかにかかっている。
音楽の表現というのは大変に難しい、自分の演奏を、自己満足(あるいは自己陶酔)で
終わっていることが多く、多くの人は、それでよいと誤解している。
しかし人の心を動かす(感動させる)ことは如何にも難しい。
そこでどのようにすれば感動してもらえるのか、について私の今までの経験を、
いろんな演奏家や先生方の話の中から、探っていきたいと思っている。
ただ、これは大変遠大な課題であり、私に残された時間で果たして、なし得るものかは疑問である。
したがって、とにかくのところ勉強したいと考えている。
私の生涯の中で音楽の占める割合は多く、その時期その時期で、よきライバルであった方々、
種種ご教示頂いた多くの先生方、あるいは合唱団の発展のために、親身になって
ご協力を頂いた方々に、このホームページ紙面より改めて御礼申し上げます。